適応障害の後遺症は意外と根深いかもしれない - 加賀百万石ですが何か?

適応障害の後遺症は意外と根深いかもしれない

手取川の景色です。信号も無くて人も少なくてめっちゃ走りやすいです。

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休職に入ったその後の経過

適応障害の診断が出てから休職に入って2週間が経ちました。

心療内科に診療に行ったり休職するしないというやり取りをしていた時の追い込まれ具合から考えると,びっくりするくらい穏やかな日常を送っています。

一番追い込まれていたときは,もう本当に「1秒でも早く会社を辞めたい」ということしか考えていませんでした。

産業医と面談してみないかという連絡が上司から来たとき,まさに「もう辞めさせてください」というメールを上司に送ってしまおうかを真剣に考えているところでした。

もし,上司からの連絡があと数時間遅かったら,今頃は休職中ではなく無職だったんじゃないかなと思いますw

休職が決まった瞬間は「あぁ,これで楽になるな」と,意外と楽観的に考えていました。

まだ鬱病という段階ではなくて,適応障害という段階でした。

そのため,仕事から離れるとすぐに良くなって元通りになるんだろうと当時は思っていました。

しかし意外とそうもいかず,休職期間に入った当初は仕事のことを考えるだけでやっぱり軽い動悸がしたり,緊張して喉の通りが悪くなるということはよくありました。

特に,いつの間にか無意識に仕事のことを考えてしまっているときは,その症状がひどかったように思います。

意識的に仕事のことを考えるときは,おそらく精神的な気構えが出来ているんだろうと思いますが,無意識に考えてしまっているときは,おそらくその耐性が無くてストレスになっていたんだと思います。

また,動悸や緊張だけではなくて,急に同僚に仕事を引き継ぐことになってしまったという罪悪感は,かなり後を引いていました。

特に,自分がストレスで耐えられなくなってしまった仕事を引き継ぐことになったので,同僚も同じような目に合わせてしまうんじゃないかという罪悪感はかなり大きかったです。

今でももちろん引き継いでもらった同僚には本当に申し訳ないとは思っていますが,反面,「仕事って結局自分がいなくなっても誰かが引き継いで回っていくもんなんだよなぁ」と,ある程度客観的に考えられるようになっています。

こういう面でも,やっぱり最初はストレスからの申し訳なさしかなったのが,ストレスから解消されて精神的に落ち着いてきている証拠なんだろうなと思います。

適応障害の後遺症は突然やってくる

休職に入って2週間も経てば,さすがに精神的に落ち着いてきて「これからどうしようかな」と,今後のことを考える余裕も出てきています。

先ほども言ったように,休職に入る直前はとにかく早く辞めたいということしか考えていませんでしたが,今なら「今回,適応障害の原因になったストレス源がない環境だったら,また戻ってもいいかな」と思うくらいには回復してきています。

休職中も上司とは時々メールのやり取りとしています。

今回ストレスに感じていたのは,主に客先常駐などの職場環境と,それに付随した僕のスキル不足が問題でしたので,上司とメールをやり取りすること自体はストレスではありません。

いや,「ストレスではないと思っていた」という表現の方が正しいかもしれません。

最近は「外は暑くて外に出る気もしないし,暇すぎるからむしろもう仕事に戻ってもいいかなー」くらいに楽観的になっていましたが,適応障害の後遺症は突然やってきました。

上司から来ていたメールを開いて読んでいたときです。

『復職の判断をするために再度診療内科の先生に診てもらう必要があると思っていますが,次の通院はいつですか?』

この内容を目にしたときに一気に動悸がやってきました。

正直自分でも「何でこんな普通のメールで動悸が?」という感じでした。

ついさっきまでは「暇すぎるから仕事に戻ってやってもいいかな~w」みたいにアホな余裕をぶっこいていたはずなのに。

一度メールは放置しておいて,なぜこの1文を読んだだけで動悸が一気にきたのか,一旦落ち着いて考えてみると何となくですが理由は分かってきた気がします。

まず前提として,今回休職になった原因のひとつである,僕の性質についてです。

僕はもともと失敗を極端に恐れるタイプの人間です。

また,自分のことをまったく信用しておらず,自分の判断には絶対に間違いがあるはずだという認識でいます。

俗にいう,典型的な自己肯定感の無い人間ですね。

そのようなタイプの人間が客先にひとりで常駐していて,色々と判断を求められるケースがあり,その都度不安感が蓄積されていくことがストレスとなって耐えられなくなったのだと思っています。

そしてもうひとつ少し特殊な事情として,今回の休職は転勤中に起きているということです。

今回通っていた心療内科は転勤先の近くの病院です。

しかし,今後自宅で療養するとなると,金沢に戻ることになりますので心療内科への通院をどうするかという問題があります。

これについては心療内科の先生とも話して,まだ鬱の状態にまではいっていないので「金沢に戻って自宅療養すればいい。その間,心療内科への通院は不要」ということになりました。

このことは,以前にも上司に伝えてあります。

つまり,僕の中ではもう通院の予定はない,と認識していました。

ただ,メールで「次の通院はいつですか?」と言われたときに,

「あれ?上手く伝えられていなかった?」
「もしかして復職にはもう一回通院が必要なの?」
「(先生と相談して決めたとはいえ)もう通院はしないという判断は間違っていた?」
「再度通院が必要だと東京までの交通費とか色々会社に迷惑をかけてしまうかも」

というようなことが一気に頭の中を駆け巡りました。

この「もしかして間違った判断を勝手にしてしまったかもしれない」ということが恐怖となって動悸という症状となって表れたんだと思います。

普通の人であれば何ともないことだと思いますが,先にも書いたように,僕は失敗を極端に恐れ,自分の判断に自信を持てないタイプの人間です。

そのようなタイプの人間にとって「自分が勝手な判断をしてミスをしてしまったのではないか」というストレスは,ものすごく大きなストレスになってしまいます。

休職に入ってから2週間経ち,復職のことも考えられる余裕が出てきていた矢先のことだったので,正直ショックは大きいです。

動悸が来たことよりも何よりも,自分はもう通常の状態に戻っていると全く疑っていなかったのに,こんなにもストレスに対して敏感になってしまっていたんだということが分かってしまったことへのショックがものすごく大きいです。

もう上司に連絡を取って「もう戻ったので復職できます」とか「今後復職するならどんな職場になりますか」といった話をしてもいいかなと思っていたのですが,やはり復職は慎重になるべきなのかもしれません。もともと僕の会社は休職した社員が復職する際にはかなり慎重な判断をするとは聞いていたのですが,その理由が自分の体験をもってよくわかった気がします。

もし今現在休職していて,表面上もう元気になったと思っている人がいるとしたら,それでもやっぱり復職するときの判断は慎重に行うようにした方がいいかもしれません。そうしないと,また症状がぶり返して再度休職ということになりかねません。

こんなことがあるとやっぱり転職した方がいい気がしてきますね。

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