地方で人工知能の仕事をするには - 加賀百万石ですが何か?

地方で人工知能の仕事をするには

転職サイトからの求人を見ていて最近気になることは,大都市の方では人工知能やデータサイエンスの求人情報がだいぶ増えてきたなーという点です。

僕が転職活動をしていた2016年頃はまだ表に出てきている求人情報には人工知能とかデータサイエンスといった業務内容はほとんどありませんでした。

ずっと求人情報を追っていると,やっぱりこの分野の変化というのは早いんだなと実感しますね。

ただ,地方では正直まだまだ人工知能やデータサイエンスの求人というのは出てきていないですね。

僕自身,現職をもうそろそろ退職するということで,地方でどの程度人工知能ないしデータサイエンスの求人があるのかと最近また気になり始めました。

そういう訳で最近,地場の転職活動を支援している転職エージェントに相談に行ってきましたので,その内容を可能な範囲で記事にしたいと思います。

もし,これからUターン転職・Iターン転職などで地方で人工知能やデータサイエンスの仕事をしたいと思っている人がいるようでしたら,ひとつの参考情報として目安にしてもらえればと思います。

地方での人工知能/データサイエンスの求人状況

僕は現在石川県在住ですので,そのくらいの地方での転職情報だということは前提としておいてください。

そして,まず人工知能やデータサイエンスというキーワードで求人情報が見つかるかという点ですが,これはやはり厳しいところがあります。

例えば転職サイトのDODAなどで調べてもらえれば分かると思いますが,人工知能/データサイエンスといったキーワードで調べても,求人情報はまずヒットしないです。

都市部では人工知能/データサイエンス専門職といった求人もかなり見つかるようにはなってきていますが,地方ではかすりもしないです。

じゃあもう諦めるしかないかというと,まだ方法が無い訳ではないです。

公開されている求人情報がないのであれが,次は地場の求人を中心に扱っている転職エージェントに相談行ってみるといいです。

意外と非公開の求人が沢山あるということが分かると思います。

僕が最近相談に行ってみたエージェントでは,人工知能やデータサイエンスといったキーワードでまったく該当するものが無いという訳ではない,という感じでした。

例えば,基本的には社内SEなんだけれども,トラックの配送ルートを効率化するような課題があったりするので,人工知能やデータサイエンスといった経験も活かすことが出来ることもあるという内容です。

他には,製造業でデータを収集して分析して効率化や故障予知といったことができないか検討したいと思っているような企業も,それほど数は多くないですが無くはないです。

社内SE業務全般が基本

ただ,やはり中心となる業務は所謂社内SEというものが大半になります。

上記の製造業のような企業でも,業務の大半は社内の他部署との折衝であったり,ベンダー対応であったりというような業務が中心になります。

そのため,一般的に社内SEに求められるようなスキルが必須要件となります。例えば,ベンダーコントロールやプロジェクトマネジメント,ネットワークの知識,OAヘルプといったものです。

たとえ,人工知能やデータサイエンスの知見があって,求人情報にそういった業務内容が書かれていたとしても,普段の業務で専門的なスキルが活かされることはほぼないでしょう。

地方の企業だとどうしても社内SEの数が少なくて,社内のIT関連全般の面倒をみないといけないケースが多くなりますので,業務負荷的にも人工知能やらデータサイエンスやら言っている余裕はほぼないでしょう。

地方での人工知能/データサイエンスはやっぱり無理?

地方での求人の状況は概ね今まで見てきたような感じでした。

ある程度想定はしていましたが,地方で人工知能やデータサイエンスなど,先端的な業務に携わるのはなかなか難しそうです。

ただ,まったく方法がないという訳でもないようです。

地方では人工知能やデータサイエンスといった取り組みは,どちらかというと地元の国立大学と地元企業が一緒になって色々と実証実験などをやったりはしているようです。

まだ実証実験段階という感じなので,表に出せるような求人とまではなっていないのですが,潜在的なニーズは確かにあるというのが,地方での転職市場の状況です。

そのため,単純に転職エージェントに表に出ている求人情報を見繕ってもらいにいくのではなくて,上記のような表に出てこないようなニーズを掴める場所を見つけられれば,地方でも人工知能やデータサイエンスといった仕事を中心に出来る可能性はあります。

どうやったら,そういった潜在的なニーズがある場所を見つけられるかは,なかなか難しいところです。

可能であれば,一番有力なのは実証実験などをやっている大学からのツテで,人工知能やデータサイエンスに興味を持っている企業を紹介してもらうといったような方法でしょうか。

もしくは,企業向けコンサルをやっているような団体とコンタクトを取ってみるというのも,方法のひとつとしてはあるかもしれません。

今まで,人工知能やデータサイエンスに関わる仕事をしていたので,せっかくならそういった仕事を次も出来ればなと思って,転職エージェントに相談に行ったときの状況などをつらつらとまとめてみました。

やはり地方で人工知能・データサイエンスといったキーワードで仕事を見つけるのは,まだまだ大変だなというのが正直なところではあります。

ただ,転職者が一般的に取るであろう転職活動方法以外の方法で探してみれば,意外と面白い求人が見つかるかもしれないなということが分かっただけでも,今回は収穫でした。

今後は,ある意味裏ルート的な方法が無いか少し考えてみていきたいと思います。

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