休職して2週間ほど経った頃、上司から届いた普通のメールを読んだだけで動悸が起きました。普段の生活は落ち着いていたので、もう元に戻ったつもりでいた時期です。
それから7年が経ちました。今、仕事に関する怖さが残っているかと聞かれれば、答えは「全然ない」です。
これは、休めば何年で回復するという話ではありません。私は一度復職した後に退職し、勤務先も仕事上の立場も変わっています。ここに書けるのは、当時は仕事の連絡だけで身体が反応していた私にも、仕事を怖いと思わずに働いている現在がある、という一人分の経過だけです。
診断や治療、休職や復職の判断は人によって異なります。今まさにつらい状態にある場合は、この記事だけで判断せず、医療機関や会社の担当者などへ相談してください。仕事や心の不調に関する相談先は、厚生労働省の「こころの耳」でも案内されています。
目次
- 休職直後は、普通のメールにも身体が反応した
- 元の職場へ復職して、数か月で退職した
- 7年後の今、仕事への怖さは全然ない
- 何が怖さを消したのかは、この経過だけでは切り分けられない
- 当時の反応と現在の自分は、どちらも事実だった
1. 休職直後は、普通のメールにも身体が反応した
休職に入って2週間ほど経つと、普段はかなり穏やかに過ごせるようになっていました。仕事から離れたことで落ち着き、暇だからもう戻ってもいいのではないかと思うくらいでした。
ところが、復職のために次の通院日を確認する上司のメールを読んだとき、一気に動悸が起きました。責められたわけでも、復職を急かされたわけでもありません。何でもない内容だったからこそ、自分がまだ仕事に強く反応していることに驚きました。
そのときの経過は適応障害の後遺症は意外と根深いかもしれないに、当時の言葉のまま残しています。記事中の「後遺症」は診断名ではなく、自分の感覚を表すために使っていた言葉です。
2. 元の職場へ復職して、数か月で退職した
その後、私は一度元の会社へ復職しました。ところが、休職のきっかけになった上司の下へ戻ることになり、数か月でまた働けなくなって退職しました。
次の勤務先は決めていませんでした。4か月ほど無職で過ごした後、再び人工知能や機械学習に関わる会社へ入りました。ITの仕事自体をやめたわけではなく、同じ分野を別の環境で続けることになりました。
休職から復職、退職、転職までの順番は休職後に復職・退職・転職を経験して考えたことにまとめています。
3. 7年後の今、仕事への怖さは全然ない
現在は、仕事に関する怖さは全然ありません。
仕事の連絡を見ることも、判断を求められることも、それ自体を怖いとは感じていません。今は部下から定期的に報告を受け、大きな方向性を確認したり、必要なら指示したりする立場になりました。部下への口の出し方では別の迷いがありますが、仕事そのものが怖いという状態ではありません。
放任されてつらかった側から、部下の仕事を見る側へ移って感じている難しさは放任主義で休職した私が、今は部下への口出しで迷っているに書きました。
4. 何が怖さを消したのかは、この経過だけでは切り分けられない
ただし、何をしたから怖さがなくなったのかは、この経過だけでは切り分けられません。
休職してから長い時間が経ちました。一度復職して、退職し、無職の期間を挟み、勤務先も変わりました。仕事の内容にはつながりがありますが、働く環境と立場は大きく変わっています。
時間が解決したのか、環境を変えたことが大きかったのか、別の仕事で経験を重ねたことが影響したのか。一つだけを取り出して答えることはできません。まして、同じことをすれば誰でも怖さがなくなるとは言えません。
言えるのは、休職直後の自分と今の自分を比べた結果だけです。当時は普通のメールにも身体が反応し、今は仕事への怖さが全然ない。その間には、時間だけでなく、復職の失敗と退職、転職がありました。
5. 当時の反応と現在の自分は、どちらも事実だった
今は怖くないからといって、当時の反応が大げさだったことにはなりません。反対に、当時あれほど仕事が怖かったからといって、その状態がずっと続くと決まっていたわけでもありませんでした。
休職していた頃の私は、これからITの仕事を続けられるのか、自分は会社員として働けるのかというところまで考えていました。7年後の私は同じ分野で働き、部下の仕事を見る側になっています。あの時点では想像できなかった現在です。
だからといって、今つらい人に「いずれ大丈夫になる」と約束するつもりはありません。私に分かるのは、自分の7年間だけです。
休職に至るまでと、まず仕事から離れたときのことは自分が壊れるくらいなら仕事から逃げように書いています。この記事はその続きとして、7年後には仕事への怖さが残っていない、という現在地を記録しておきます。