人生に保証がないから、考えずに仕事を辞めればいい。そういう話ではありません。先が分からないことを理由に無謀になるのも、先が分からないことを理由に何も変えないのも、どちらも極端です。
この先も今の会社が自分に合う保証はありませんし、転職すればうまくいく保証もありません。どちらにも保証がないなら、「安全そうに見える方」ではなく、失敗したときに戻れるか、今の状態を続ける負担はどのくらいか、という基準で考えた方が現実的だと思います。
目次
1. 保証がないことと、無計画に動くことは別
未来が分からない以上、どの選択にも失敗する可能性があります。ただし、だから何を選んでも同じということにはなりません。
退職なら、当面の生活費、次の仕事を探す期間、家族への影響を考える必要があります。転職なら、仕事内容や労働条件を確認できます。新しいことを始めるなら、今の仕事を続けながら小さく試す方法もあります。
保証がないと分かっているからこそ、起こり得る失敗と、失敗したときの戻り方を考えます。勢いは決断のきっかけにはなっても、準備の代わりにはなりません。
2. 今のままでいることにもリスクがある
動くことの危険は目につきやすい一方で、何も変えないことの危険は見落としがちです。
合わない仕事を続ければ、時間はそのまま過ぎます。やりたいことを試さなければ、自分に合うかどうかも分かりません。決めないでいる間に、選べる時期を逃すこともあります。
もちろん、今の生活を続けること自体が悪いわけではありません。自分で納得して残るのと、不安だけを理由に残るのでは意味が違う、という話です。「変えた場合のリスク」だけでなく、「変えなかった場合に何が残るか」も並べて考える必要があります。
3. 取り返しのつく範囲から動く
人生を変えるというと、退職や移住のような大きな決断を想像しがちです。しかし、最初の一歩まで大きくする必要はありません。
- 興味のある分野について一冊読む
- 実際に働いている人の話を聞く
- 休日に短時間だけ試す
- 求人を見て、今の条件と比べる
- 生活費を計算し、動ける時期を確認する
こうした行動なら、違うと思ったときに戻れます。情報を集めるだけで終わらせず、小さく試して判断材料を増やすことが目的です。
考えているだけで動けなくなる理由については、答えは歩いた後にしか見えないのに、なぜ動かない?で整理しています。
4. やりたいことがなくても選択肢は作れる
今の仕事を変えたいからといって、次に人生を懸けたいものが決まっている必要はありません。「これだけは嫌だ」「この条件は残したい」というところからでも、選択肢は絞れます。
やりたいことが分からないときは、頭の中で一つの正解を探すより、気になることを試して、違うものを外していく方が進みます。その整理の仕方は、自分のやりたいことが見つからないときにどう考えるべきかに書きました。
人生に保証はありません。ただし、それは急げという命令でも、諦める理由でもありません。不確実なままでも、戻れる範囲で試し、分かったことを次の判断に使う。その積み重ねなら、怖気づいたまま止まり続けずに済みます。