答え合わせ人生から抜け出せない

何かを選んだ後も、「本当にこれで良かったのか」と何度も確かめたくなることがあります。検索して他人の選択を調べ、昔の条件を思い返し、別の道を選んだ自分を想像する。けれど、選ばなかった人生の結果は確認できません。

答え合わせを続けても結論が出ないのは、考え方が足りないからではなく、比較に必要な片方の結果が永遠に手に入らないからです。この記事では、選んだ後の答え合わせをどこで止め、何を見て選択を見直すかを考えます。

目次

  1. 選ばなかった道の結果は分からない
  2. 答え合わせと振り返りは違う
  3. 判断する時期と基準を先に決める
  4. 間違いではなく、条件の変化として見直す
  5. 答えを確定するより、次を決める

1. 選ばなかった道の結果は分からない

転職した人は、前の会社に残った場合の数年後を知ることができません。転職しなかった人も、あのとき別の会社へ行った自分がどうなったかは分かりません。

実際に確認できるのは、選んだ道で起きたことだけです。選ばなかった道は、都合よくも悪くも想像できます。その想像と現実を比べれば、現実の方に欠点が多く見えるのは当然です。

そのため、「別の方が正解だったか」という問いには答えが出ません。答えられるのは、「今の選択を続ける理由があるか」「当時の前提が今も残っているか」という問いです。

2. 答え合わせと振り返りは違う

答え合わせの目的は、過去の選択に丸かバツをつけることです。一方、振り返りの目的は、次の判断に使える材料を取り出すことです。

たとえば転職後に仕事内容が合わなかった場合、「転職は間違いだった」で終われば、分かることはほとんどありません。事前に確認できなかったのか、入社後に条件が変わったのか、仕事内容以外はどうだったのかまで分ければ、次の会社を選ぶ基準ができます。

過去の自分を採点し続けるより、何が想定と違ったのかを言葉にした方が、現在の選択に使えます。

3. 判断する時期と基準を先に決める

不安になるたびに判断をやり直すと、その日の気分で結論が変わります。そこで、見直す時期と基準を先に決めておきます。

  • いつまで続けてから見直すか
  • 何が改善すれば続けるか
  • 何が起きたら方針を変えるか
  • 自分で変えられる条件は何か

仕事なら、仕事内容、労働時間、収入、人間関係などを分けて見ます。「何となく正解ではない気がする」という感覚だけでなく、選んだときに重視した条件が満たされているかを確認します。

4. 間違いではなく、条件の変化として見直す

選んだ時点では妥当だった判断が、後から合わなくなることはあります。自分の希望が変わることも、勤務先の状況が変わることもあります。

それを過去の間違いと決めつける必要はありません。判断したときの条件と、現在の条件が違うなら、現在の条件で選び直せばよいだけです。

選択を変えることは、以前の自分を否定することではありません。新しく分かったことを判断に加える作業です。

5. 答えを確定するより、次を決める

人生の選択には、採点者も模範解答もありません。時間が経てば結果の一部は見えますが、選ばなかった道との比較は最後までできません。

実際に過去の選択を7年後から見直した例は、7年後に人生の答え合わせをしてみたに書いています。そこでも、きれいな丸とバツには分かれませんでした。

まだ選ぶ前で、どちらが正解かを探している段階なら、正解を探すより“自分の答え”を作れの方が近いです。この記事で扱ったのは、その後も答え合わせを繰り返してしまう問題です。

過去の選択を確定させるより、今ある材料で次に何を続け、何を変えるかを決める。その方が、答えの出ない比較から抜け出しやすくなります。