客先常駐はストレスがヤバい

今日のタイトルはIT業界ではよくあるアレです。IT企業でたまによくあるやつが「客先常駐」というやつですね。自分の会社ではなくて、お客さんの会社に常駐して仕事をするやつです。

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客先常駐ってなんじゃらほい

客先常駐で仕事をするというのは、IT業界以外の人にはあまりなじみのない文化かもしれませんので、簡単にご紹介したいと思います。客先常駐というのは、読んで字のごとく「毎日客先に出勤して、終日そこで働いて、そのまま帰る」というものです。もちろん、所属している会社、つまりお給料をもらっている会社はちゃんと別にある訳ですが、事実上の職場はお客さん先ということですね。

客先と言ってもいろいろある

客先常駐はお客さん先にいつもいるので、職場となる業界は多種多様なものとなります。例えば、銀行や商社であったり、食品業界であったり、たぶん客先常駐がない業界なんてないんじゃないでしょうかね。

私は経験がありませんが、同期の話を聞いたりすると、銀行とかだとセキュリティの都合上、私物の携帯だけじゃなくてノートとかペンとか一切のものもロッカーに預けてから事務所に入る必要があったりするらしいです。

さすがにそんな事務所はやってらんねーですね。

そんな私の常駐先は?

私は今まで大きく2パターンの客先常駐(的なものも含む)を経験しています。

その2つというのは、

  • ユーザ企業での客先常駐
  • 大手IT企業での客先常駐

の2つです。念のため補足しておきますと、「ユーザ企業での客先常駐」というは「非IT企業」での常駐を想定しています。一番多いのは、非IT企業のIT部門に常駐するというようなケースです。

一方、「大手IT企業での客先常駐」というのは、ITを生業としている企業に常駐することを想定しています。例えば、子会社の社員が、親会社であるNECや富士通、日立といったような企業に常駐するようなイメージです。もちろん、常駐先は親会社だけとは限りませんが、比較的多いケースはこういうパターンなんじゃないでしょうか。

あえてこの2つを比較で出したのは、実際に常駐してみると体感するストレスがまったく異なるものだったからです。感覚的なものになりますし、あくまでも一個人の感想ではありますが、これから就活しようとしているような方の参考にもなればと思います。

ユーザ企業での客先常駐

まずはユーザ企業での客先常駐時のストレスについてです。このときは、結論から言えばストレスを感じたのは、長くても最初の1か月程度だけでした。もともと私は環境が変わることへのストレスに滅法弱いので、やっぱり客先常駐になった最初の2週間~1か月程度はストレスです。めっちゃストレスです。最初の1週間なんて、特に大した仕事もしていないのにやたら疲れました。

別に常駐先の人から何か言われるとか、そういうことはなかったのですが、やっぱり慣れない環境ですのでただただ会社にいるだけで何かと大変です。事務的な手続きとかも全く分からない状態からのスタートですからね。会議室の予約方法が分からなくて何回困ったことか。

また、これから就活をしようと思っている学生にはあまり関係のないことかもしれませんが、もう数年の社会人経験がある人が客先常駐になる場合、慣れるまではなかなか仕事が軌道に乗らないためプレッシャーを感じてそれもストレス源になったりますね。

私も最初しばらくの間は、毎週やっていた部署内の進捗報告会で話すことを無理やりひねり出すのに必死でした。しかし、1か月程度もすれば仕事にも周りの人間関係にも慣れてきます。そうすると、当初感じていたストレスは徐々に減っていきます。

半年もすれば客先常駐によるストレスはほぼなくて、まぁ一般的に感じるであろう程度の仕事のストレスしかかからないようになります。これはやっぱり、ユーザ企業での常駐であるため、自分の専門分野については自分は比較的詳しい立場にあるということが大きいと思います。

私はデータ分析だとか人工知能案件の担当として客先に常駐していました。最初慣れるまでは大変でしたが、慣れてしまえば自分の知識・経験が生きてくる状況にあるため、むしろ自分の思ったように仕事ができるようになりますので、むしろ楽しいと感じる人も結構いたりするんじゃないでしょうか。

そのため、最初慣れるまで我慢すれば、会社によっては比較的楽しい客先常駐生活が送れる可能性も低くはないと思います。

大手IT企業での客先常駐

ぶっちゃけ、これはかなり大変です。

エグいです。

もし今現在就活中で、大手IT企業に常駐しないといけないような可能性がある企業が選択肢に入っている方には、断固やめることをお勧めします。

基本的には常駐先の社員の方はIT関連の知識レベルが高いということが多いです。もちろん常駐先の企業にも依りますが…。大手SIerは技術力がクソだという意見も多々聞きますが、平均的に見るとやっぱりそれなりに優秀な方が多いと思います。

そうなると、私たちは戦力として期待されて常駐しているのに、常駐先の社員からみると「なんかイマイチだな」という風に思われていないか心配になります。とにかくしっかりと目に見える結果を出さないといけない訳ですね。

しかも、相手が得意な土俵に上がったうえで、相手が期待する以上のものを出さないといけない訳ですので、これはなかなかなストレスです。

私はこのパターンの客先常駐ときに、メンタルをボロクソにされました。どのくらいボロクソだったかというと、

「AIとかやっぱり自分には向いていないんじゃないだろうか」
「そもそもIT業界自体向いていないんじゃないか」
「自分は何のために生きているんだろうか」

といった感じで、人生そのものに対する疑問さえも持ち始めるくらいにはストレスです。

また、IT業界は残業が常態化していることが多く、特に大手IT企業になると残業が当たり前で、改善しようという空気すら感じません。

私がいたところは、半月も経たないうちに1か月当たりの残業規制に引っ掛かりそうになっている人がゴロゴロいました。あの、気合で何とでもなるでしょ的な、前近代的発想はそろそろ何とかならないんですかね。

もう21世紀ですよ。

一応、「ノー残業デー」だとか「残業時間が多いので各自気を付けてください」というようなものはあったりしますが、具体的に仕事の量を調整したりだとか、仕事そのものを見直したりだとかいうような施策を実行しているところは一切見たことがありません。そんなことを真面目にしようとするマネージャーなんて本当にいるんですかね。

そういう環境で常駐要員として来ているので、早く帰られるなんてこともまぁありません。常駐先の課長やら部長やらが、指揮命令権もないのに、「残れ」だとか「休日も出ろ」とか平気で言ってくることもしょっちゅうですしね。偽装請負でさっさと監査が入って潰れてしまえって感じですよ。

ただ愚痴を書いているだけになってしまいました。

とまぁそんな環境ですので、対人関係であったり長時間残業であったりと、色々な要因で心身ともにゴリゴリ削られていきます。こんな環境だとそりゃ鬱になる人も多いよなと思います。自分自身かなり危ない状況にあるのは分かっていますし。

※追記
最初にこの記事を書いたときはまだ絶賛メンタルを削られて行っている最中でしたが、結局この1週間後くらいに休職に入ることになりました。

結論:IT企業への客先常駐は絶対に避けろ

そういうことで、今から就活をしようと思っている人は、受けようとしている企業がどういう企業なのか、ちゃんと見極めて入社した方がいいと思います。一番は客先常駐なんて無い会社を選ぶことですね。

もし、すでに入社してしまっている人、今まさに常駐している人はさっさと転職してしてしまった方がいいと思います。私も再度転職すべく、求人情報に毎日当たっていたり、数年社会人生活を経験したうえで再度自己分析をしてみたりと、色々と次へ向けた行動は始めています。

※追記
休職から一旦は復職したのですが、定年まであと数十年、ずっとこんな仕事してるなんてさすがに考えたくもないわと思い、結局退職することになりました。

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